今や格安SIMはすっかり身近な存在になりましたね。各社とも安い料金プランを提供していて熾烈なシェア争いをしています。
今では多くの人が「自分も格安SIMに乗り換えよう」または「もっと条件のいい格安SIMに乗り換えよう」と考えているのではないでしょうか。
しかし格安SIMも数が多くてなかなか選ぶのが大変。「どこがいいのかよく分からない!」っていう人、結構いるのでは?
そんな中で注目したいのが「UQモバイル」の「くりこしプラン +5G」。ここでは「おすすめする6つの理由」を中心にいろいろと解説したいと思います。
UQモバイルってどんな格安SIM?

某王国の女王役の満島ひかりさん、その執事役の松田龍平さんのCMでお馴染みの「UQモバイル」なんだけど、実はKDDIのサブブランドなんだよ。

サブブランド? 格安SIMとは違うの?

うーん、格安SIMといえばまあそうなんだけどちょっと他の格安SIMとは違うんだよね。MVNO(仮想移動体通信事業者)ではなくてMNO(移動体通信事業者)であるKDDIのサブブランドなんだよ。

MVNO? サブブランド?
格安SIMやMVNOについて詳しくはこちらの記事を参照してください。
「UQモバイル」は元々はMVNO(仮想移動体通信事業者)としてスタートしたのですが、2020年10月1日にKDDIによって統合されました。
KDDIは、2020年10月1日をもって会社分割によるUQコミュニケーションズのUQ mobile事業承継が完了したことをお知らせします。
これにより、高品質なネットワークを通じて、「au」に加え、シンプルでお手頃価格の「UQ mobile」のマルチブランドで市場環境やお客さまニーズに即した機動的なサービスの提供を加速させていきます。
KDDI株式会社 HPより引用

えー、じゃあ格安じゃなくなったってこと?

そんなことはないよ。統合された後も料金は変わってないし、2021年2月からは新しい料金プランがスタートしてさらに安くなったんだよ。

じゃあ何が変わったの?

使ってる側からすると特に何か変わったっていうことは無いよね。むしろauと連携しやすくなるからサービスがもっと充実してるんだよ。

なーんだ、じゃあサブブランドかどうかっていうのはあまり気にしなくてもいいだね。

そうだね。サブブランドでもサービス内容は格安SIMっていうイメージでいいと思うよ。
UQモバイルの料金プラン
UQモバイルでは音声通話付きの料金プランとして「くりこしプラン +5G」を提供しています。

「くりこしプラン +5G」は、S(データ容量3GB)、M(データ容量15GB)、L(データ容量25GB)の3種類から選べるんだ。
■くりこしプラン +5G
S | M | L | |
月額料金 | 1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
容量超過時 | 最大300Kbps | 最大1Mbps | 最大1Mbps |
通話料 | 22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
最低利用期間 | なし | なし | なし |
契約解除料 | なし | なし | なし |

シンプルで分かりやすくていいね。自分が普段使ってるデータ通信量に合わせて選べばいいんだね。
UQモバイルのおすすめポイント

「UQモバイル」はKDDIのサブブランドということもあって、サービス、サポート、繋がりやすさのバランスがとれたおすすめの格安SIMなんだよ。

でも、それは他の格安SIMもそれなりに魅力があるから決めるのが難しいんだよね。

じゃあ「UQモバイル」をおすすめする6つのポイントをピックアップして解説するよ。
「3機能」の組み合わせが最強!

「くりこしプランM +5G」「くりこしプランL +5G」には下記の3つの機能が備わっています。
1.繰り越し
2.節約モード
3.低速時でも最大1Mbps
「繰り越し」「節約モード」「低速時でも最大1Mbps」はそれぞれ個別では他の格安SIMでもよく見られるサービスなのですが、この「3機能」が全て揃っているのがUQモバイルの強みなのです。

UQモバイルのメリットで最も優秀なものをあげるとしたらやっぱりこれだね。

どうして「繰り越し」「節約モード」「低速時でも最大1Mbps」が揃ってるのが強みなの?

一言で言うと「データ容量を繰り越ししやすくなる」ってことなんだよ。
「くりこしプランM +5G」「くりこしプランL +5G」であれば、下記のような利用方法が可能なのです。
・「節約モード」でも「最大1Mbps」でデータ通信可能。
↓
・「最大1Mbps」ならSNSや低画質の動画などはストレスなく利用可。
↓
・日頃から「節約モード」で利用。必要なときだけ「高速モード」。
↓
・「節約モード」はデータ容量を消費しないのでデータ容量が余る。
↓
・「繰り越し」機能により余ったデータ容量を翌月に繰り越し。

なるほどー! 確かにこれならデータ容量をたくさん余らせて繰り越すことができるよね。

例えば「くりこしプランM +5G」だと月間のデータ容量は15GBだから、毎月うまく繰り越し続ければ月に30GBのデータ容量で利用することだってできるんだよ。

でも他の格安SIMでも同じようなサービスはあるんじゃないかな?

じゃあ、UQモバイルと同じく大手キャリアのサブブランドの「Y!mobile」を見てみようか。
■Y!mobile(ワイモバイル)の例
料金プラン | 繰り越し | 節約モード | 低速時の通信速度 |
シンプルS | ○ | × | 最大300kbps |
シンプルM | ○ | × | 最大1Mbps |
シンプルL | ○ | × | 最大1Mbps |

「Y!mobile」は「節約モード」がないのが惜しいんだよね。

「繰り越し」と「低速時でも最大1Mbps」はあるんだね・・・

そう。つまり日頃から「節約モード(最大1Mbps)」にしてデータ容量を節約するっていう使い方はできないってわけ。

なるほどねー。

せっかく「低速時でも最大1Mbps」があっても、その恩恵を受けるのはデータ容量を使い切っちゃった後ってことなんだよ。

それだと当然繰り越すデータ容量は残ってないから「繰り越し」の機能との相乗効果も無いってことか。

もう1つ「IIJmio」の例も見てみよう。
■IIJmioの例
料金プラン | 繰り越し | 節約モード | 低速時の通信速度 |
2ギガプラン | ○ | ○ | 最大300kbps |
4ギガプラン | ○ | ○ | 最大300kbps |
8ギガプラン | ○ | ○ | 最大300kbps |
15ギガプラン | ○ | ○ | 最大300kbps |
20ギガプラン | ○ | ○ | 最大300kbps |

「IIJmio」は低速時の通信速度がどのプランも最大300kbpsなのかー。

「節約モード」はあるんだけど「最大300kbps」のデータ通信になっちゃうんだ。正直、この通信速度だとちょっとストレスを感じるかなー。

うーん、これだとなかなか「節約モード」を使おうって気にならないよねー。

というわけで「繰り越し」「節約モード」「低速時でも最大1Mbps」の3つが揃ってる「UQモバイル」はかなり優秀なんだよ。

納得。
繋がりやすさはauと同等の品質

これも「UQモバイル」の大きな特徴と言えるんだけど「通信速度」もかなり評判がいいんだよ。

格安SIM選びでは通信速度も料金の安さと同じくらい重要な要素だからねー。
「UQモバイル」も含めてさまざまなブランド(通信事業者)のことを「格安SIM」と一括りに言われていますが、これらのブランドは下記のように3つのタイプに分けることができます。
MNO(移動体通信事業者)
オンライン専門
- ahamo(ドコモ)
- povo(KDDI)
- LINEMO(ソフトバンク)
サブブランド
- UQモバイル
- Y!mobile(ワイモバイル)
MVNO(仮想移動体通信事業者)
- mineo
- OCN モバイル ONE
- IIJmio
- BIGLOBEモバイル
- イオンモバイル
- LIBMO
- HISモバイル
- 日本通信SIM
- J:COM MOBILE
- nuroモバイル
- エキサイトモバイル
- QTモバイル
など
自前の移動体回線網を持たず大手通信キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の回線を使用することで通信サービスを提供している「MVNO(仮想移動体通信事業者)」にはデータ通信における品質に一定の制約があります。
※例えば利用者が多い時間帯などは通信速度が遅くなるなど
しかし、大手通信キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)のオンライン専門ブランドである「ahamo」「povo」「LINEMO」や、サブブランドの「UQモバイル」「Y!mobile(ワイモバイル)」ではメインブランド(ドコモ、au、ソフトバンク)と同等の品質でデータ通信を行うことができるのです。

これがサブブランドである「UQモバイル」の強みだよね。

つまり繋がりやすさはドコモ、au、ソフトバンクなんかと同じだと思っていいってことかな。

そういうこと。つまり「格安SIM」とは言われながらも「格安SIM」の持つ弱点である「通信速度」の品質については心配無用ってことだよ。

ちなみに「UQモバイル」はサブブランドになる前のMVNOだった頃から通信速度に関しては定評があったんだよ。
「UQモバイル」は2020年10月1日にKDDIによって統合されたわけなのですが、実は統合前からすで「通信速度」が優秀なのはよく知られていたのです。

へー、そうだったんだ。

で、KDDIに統合されたことでもっと安定感が増すんじゃないかって言われてるんだよ。
低価格の料金プラン
実は「UQモバイル」の料金プランの月額料金は他の格安SIMと比べると必ずしも安いとは言えないのです。寧ろやや高めの料金設定になっていると言ってもいいでしょう。
ただしauと同等の品質のデータ通信が可能であることを考えれば納得の値段だと思います。

実際、auの料金プランと比べるとかなり安いっていうのが分かるよ。
■auの料金プラン
■使い放題MAX 5G / 使い放題MAX 4G(3GB超使用の場合)
データ容量 | 月額料金 |
無制限 | 7,238円 |
■ピタットプラン 5G / ピタットプラン 4G LTE(データ容量:7GB)
【継続利用による料金割引未加入時】
データ通信量 | 月額料金 |
~1GB | 3,465円 |
1GB超~4GB | 5,115円 |
4GB超~7GB | 6,765円 |
【2年契約N適用時】
データ通信量 | 月額料金 |
~1GB | 3,278円 |
1GB超~4GB | 4,928円 |
4GB超~7GB | 6,578円 |
■UQモバイルの料金プラン
■くりこしプラン +5G
プラン | データ容量 | 月額料金 |
S | 3GB | 1,628円 |
M | 15GB | 2,728円 |
L | 25GB | 3,828円 |

auは容量を気にせずたっぷり使いたい人向け、UQモバイルはそんなにデータ容量は必要ないから安い方がいいという人向け、っていう感じかな。

改めて比べてみると確かにUQモバイルの方がだんぜん安いよね。

auの「使い放題MAX」を使ってる人ってけっこういるんじゃないかな。その場合、もしUQモバイルの「くりこしプランM +5G」に乗り換えたら月額料金が4,510円も安くなるんだよ。

年間だと54,120円も安くなるのか・・・ これはすごいね。

ドコモ、ソフトバンクと比べたときも同じことが言えるよね。

でも今までデータ容量無制限の料金プランを使ってたから不便にならないかな? データ容量が足りるかどうか不安にりそうな気がするけど・・・

確かにそう感じる人はいるかもね。でも総務省の発表によると、20GB以上の料金プランを契約してる人は全体の42.8%なんだけど、そのうち実際に20GB以上のデータ通信量を使ってるのは11.3%しかいないんだよ。


ほんとだ。ってことはムダに高い月額料金を払ってるってことか~。

そうなんだよ。しかも実際にはほぼ半分の人が2GB未満のデータ通信量しか使ってないってことが分かるよね。

確かに自宅ではWi-Fiを使えばいいし、最近はフリーWi-Fiもかなり整備されてるから、そんなにデータ容量を消費することはないかもね。

そういう意味では「くりこしプランM +5G」はかなりおすすめだよ。データ容量が15GB使えて2,728円だからね。これでデータ通信の品質がauと同程度なんだもん。
auの「世界データ定額」が利用可能

UQモバイルのスマホを使って海外でデータ通信を行う場合、auが提供している国際ローミングサービス「世界データ定額」を利用することができます。

「くりこしプラン +5G」を契約してたら「世界データ定額」が使えるんだよ。この辺もauとの連携ができるUQモバイルのメリットだね。

でも国際ローミングの料金って高いんじゃないの?

「世界データ定額」は1日あたり980円、事前予約すれば690円で使えるんだよ。早割キャンペーン対象の国・地域ならさらに安くなって490円だよ。

えー、ずいぶん安くなってるんだね!?

これだけ安ければ、事前に手続きが必要だったり、専用機器を持ち歩く必要があったりするレンタルWiFiと比べても検討の余地が出て来るよね。
UQモバイルで「世界データ定額」を利用する方法について詳しくは下記記事を参照してください。
店舗でのサポートあり
「UQモバイル」は「UQスポット」と呼ばれる実店舗が全国にあり「くりこしプラン +5G」の申し込みをはじめとしたさまざまなサポートを受けることができます。また「auショップ」「au Style」でも「UQモバイル」の取り扱いをしています。


これもKDDIのサブブランドっていう強みだね。

確かにお年寄りにとっては実店舗でのサポートがあるっていうのは安心だよね。

例えば「ahamo」「povo」「LINEMO」はオンライン専用のブランドだから基本的に店頭サポートがないのが特徴なんだ。

それに比べると「UQモバイル」は安さと品質に加えて実店舗でのサポートもありってことだね。
KDDIブランド間の乗り換えは手数料無料
KDDIのブランドである「au」「UQモバイル」「povo」の間での乗り換えは手数料無料で行うことができます。


それから、例えばauからUQモバイルに乗り換える場合でもMNP予約番号を取得する必要なくそのまま手続きすることができるんだよ。

手数料もMNP予約番号もいらないし、気軽に乗り換えできるのはいいね。


同じKDDIのブランドだからこのあたりは融通が利くんだねー。

うん。UQモバイルに契約した後で「やっぱりpovoがよかったなー・・・」っていうことになっても変更するハードルが低いってわけだよ。
UQモバイルに乗り換える方法

乗り換えしたいんだけど解約したり新しく契約したりでなんだか面倒くさそう~、っていう人はたぶん多いよね。

それが理由でこれまでドコモ、au、ソフトバンクを使い続けてたっていう人はいるだろうね。でも実際乗り換えるのってとっても簡単なんだよ。
大手通信キャリアや他の格安SIMから「UQモバイル」へ乗り換える方法の大まかな流れは以下の通りです。
■STEP1
MNP予約番号を手に入れる。(約5分)
※au、povo1.0からの乗り換えの場合不要。
■STEP2
UQモバイルに契約申込み。(約10分)
~~~申し込んで2、3日後にUQモバイルからSIMが届きます。~~~
■STEP3
MNP転入切替手続きを行う。(約3分)
■STEP4
APNの設定を行う。(約5分)

専門用語がいくつか出てきて難しそうに見えるかもしれないけど、どれも数分で済んじゃうから心配無用。

乗り換え中に一時的に電話番号が使えなくなる期間とかはないのかな?

乗り換えにはMNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティー)っていう電話番号を引き継ぐことができる仕組みを使うから大丈夫よ。乗り換えが終わった時点で前のキャリアは自動的に解約になるんだよ。

へー、そんな便利な仕組みがあったんだね。全然知らなかった・・・
MNPを使った乗り換え方法については下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
■乗り換えガイド■
まとめ
というわけで「UQモバイル」は格安SIMの中でも料金の安さ、通信速度、サポートのいずれの面でも優れたバランスの取れたブランドだというのがお分かりいただけたのではないでしょうか。
サービス内容も充実していて、特に本記事内でも紹介した「繰り越し」「節約モード」「低速時でも最大1Mbps」の3機能が揃っているというのは非常に使い勝手がよいですね。

私的にはやっぱり繋がりやすいっていうのは魅力だよねー。いくら安くても通信速度が不安定だとストレスになっちゃうよ。

そういう意味では「UQモバイル」はほんとにバランスがいいんだよ。大手通信キャリアの大容量プランに比べれば格段に安いけど、通信速度は大手通信キャリア並みの快適さだからね。