ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社が新しい料金プランの導入とともに既存の料金プランも大幅に値下げを敢行。
またサブブランドについても見直しが行われ、こちらもこれまでにない基本料金の安さが実現しています。
これを受けてMVNO各社にも動きが見られましたが、いち早く新料金プランの発表が行われたのがmineo(マイネオ)です。というわけでここではUQモバイルとmineo(マイネオ)の料金プランを徹底比較してみたいと思います。
くりこしプラン vs マイピタ
ここではUQモバイル、mineo(マイネオ)それぞれの音声通話付き料金プランである「くりこしプラン」と「マイピタ(デュアルタイプ)」を比較してみましょう。どちらも両者の主力の料金プランです。
まずはそれぞれの料金プランのデータ容量や月額料金など基本的な内容を見てみよう。
◉UQモバイル「くりこしプラン」
S | M | L | |
月額 料金 |
1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
データ 容量 |
3GB | 15GB | 25GB |
容量 超過時 |
最大 300Kbps |
最大 1Mbps |
最大 1Mbps |
通話 料 |
22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
くりこしプランは3種類あるのね。
うん。小容量、中容量、大(大よりの中)容量と、選びやすプランになってるね。
◉mineo「マイピタ(デュアルタイプ)」
1GB | 5GB | 10GB | 20GB | |
月額 料金 |
1,298円 | 1,518円 | 1,958円 | 2,178円 |
データ 容量 |
1GB | 5GB | 10GB | 20GB |
容量 超過時 |
最大 200kbps |
最大 200kbps |
最大 200kbps |
最大 200kbps |
通話 料 |
22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
mineoのマイピタはくりこしプランに比べて1種類多いのか・・・
データ容量1GBっていうのが特徴ね。あまりデータ通信をしない人にはおすすめのプランだよ。
基本料金ではmineoに分がある?
比べやすいように「くりこしプラン」と「マイピタ(デュアルタイプ)」の月額料金をデータ容量別に表にして見てみましょう。
分かりやすいようにデータ容量別に月額料金を比較してみたよ。
みごとに被ってるデータ容量がないね(笑)
データ容量 | UQモバイル | mineo |
1GB | – | 1,298円 |
3GB | 1,628円 | – |
5GB | – | 1,518円 |
10GB | – | 1,958円 |
15GB | 2,728円 | – |
20GB | – | 2,178円 |
25GB | 3,828円 | – |
これだけ見ると安さではmineoに分がありそうね。
くりこしプランの3GBは1,628円だけどマイピタ(デュアルタイプ)の5GBはそれより安い1,518円だからね・・・
そうだね。20GBでも2,178円で、くりこしプランの15GBよりデータ容量が大きいにもかかわらず月額料金が安いんだよ。
mineoの5Gは有料オプション
UQモバイルの「くりこしプラン」は5G対応(夏以降)、mineoも2020年12月1日から5Gのサービス提供を開始しています。
ただしmineoの5Gは月額料金220円の有料オプションになってるのよ。
へー、そうなんだ。
UQモバイル | mineo | |
5G対応 | あり(夏以降) | あり |
月額料金 | 無料 | 200円 |
というわけで5Gを考慮した料金の比較がこれね。
◉5G対応を前提とした月額料金の比較
データ容量 | UQモバイル | mineo |
1GB | – | 1,518円 |
3GB | 1,628円 | – |
5GB | – | 1,738円 |
10GB | – | 2,178円 |
15GB | 2,728円 | – |
20GB | – | 2,398円 |
25GB | 3,828円 | – |
それでもやっぱりmineoの方が安いかなー。
そうね。でもくりこしプランの3GBとマイピタの5GBの月額料金は逆転してるわね。110円で2GBの差だからmineoの方がコスパは良さそうだけど・・・
このへんはデータ容量を取るか安さを取るかで判断が変わってきそう。
うん。逆にマイピタの1GBは1,518円になるから、110円しか違わないくりこしプランの3GBの方にしよう、っていうケースがあるかもね。
データ容量超過時の通信速度
「くりこしプラン」も「マイピタ(デュアルタイプ)」もデータ容量を使い切った場合は速度制限がかかり、以降のデータ通信は低速となります。
データ容量超過後のそれぞれの通信速度を見てみましょう。
料金プラン | 通信速度 | |
UQモバイル くりこしプラン |
S | 最大300Kbps |
M | 最大1Mbps | |
L | 最大1Mbps | |
mineo マイピタ |
1GB | 最大200Kbps |
5GB | 最大200Kbps | |
10GB | 最大200Kbps | |
20GB | 最大200Kbps |
データ容量超過時の通信速度は、UQモバイルの「くりこしプランS」が最大300Kbps、mineoの「マイピタ」は4種類全て最大200Kbpsとなっています。
これは正直ストレスを感じるレベルだよ。
テキストだけのSNSとかだとまあ使えるけど、画像とか音楽は厳しいね。動画はもう完全にアウト。
一方でUQモバイルの「くりこしプランM」「くりこしプランL」はデータ容量を使い切った後でも通信速度が最大1Mbpsとなっています。
これはかなり大きなメリットだよ。1Mbpsなら画質を落とせば動画でもじゅうぶん観れるレベルだからね。
データ容量を使い切ってもこれだけの通信速度があれば安心感があるよね。
節約モード vs パケット放題
UQモバイルの「節約モード」とmineoの「パケット放題」を比べてみます。どちらもスイッチをON⇔OFFにすることで高速通信・低速通信の切り替えを行うという機能です。
◉UQモバイル(ターボON/OFF:標準機能)
■概要
アプリでターボON(高速モード)~ターボOFF(節約モード)を切り替える。節約モードではデータ通信量を消費しない。
■料金
無料(標準で備わっている機能)
■節約モード時の通信速度
くりこしプランS:最大300Kbps
くりこしプランM:最大1Mbps
くりこしプランL:最大1Mbps
◉mineo(パケット放題:有料オプション)
■概要
「mineoスイッチ(節約スイッチ)」をONにすることで通信速度を最大500kbpsに制限する。ONの状態ではデータ通信量を消費しない。
■料金
385円/月
■節約モード時の通信速度
最大500kbps
これもけっこう大きなポイントだよ。データ容量の消費を抑えて節約することができるからね。
この機能ではUQモバイルに以下の2つの優位点があります。
①無料の標準機能として搭載されている。
②くりこしプランM・Lは節約モードでも通信速度が最大1Mbps。
無料で使えるっていうのはいいねー。それに通信速度が最大1Mbpsならストレスもそんなに感じないよ。
この後で説明するけどデータ容量の繰り越しと組み合わせるとさらにメリットが大きいんだよ。
データ容量の繰り越し
UQモバイルの「くりこしプラン」もmineoの「マイピタ」も当月に使い切れずに余ったデータ容量を翌月に繰り越すことができます。
UQモバイルもmineoもデータ容量の繰り越しはできるんだね。
データ容量を繰り越すには、なるべく節約してデータ容量を余らせる必要があるんだけど、その点ではさっき説明したUQモバイルの「節約モード」が便利なんだよ。
そうか。無料で節約モードに切り替えられるし「くりこしプランM・L」なら節約モードでも最大1Mbpsだから普段からデータ通信量を抑えて使うことができるよね。
最低利用期間・契約解除料
UQモバイル「くりこしプラン」、mineo「マイピタ」のどちらも「最低利用期間」「契約解除料」はありません。
いわゆる「〇年縛り」っていうのはないのね。
うん。なのでどちらも契約解除料とか解約違約金みたいなものはないよ。
mineoは3回線から選べる
格安SIMは通常MNO(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)の回線を借りてサービスを提供しています。
UQモバイルとmineoが使用している回線は以下の通りです。
ドコモ | au | ソフトバンク | |
UQモバイル | – | ○ | |
mineo | ○ | ○ | ○ |
UQモバイルはKDDIのサブブランドだからauだけなのは当然よね。
そうだね。一方でmineoはドコモ、au、ソフトバンクの3社すべての回線が選べるんだよ。
ドコモ、au、ソフトバンクのいずれかで購入したスマホでmineoに乗り換える場合は、持っているスマホに合わせて回線を選べばSIMロック解除の必要なく使用することができます。
※一部SIMロック解除が必要な場合もあります。
UQモバイルはドコモとソフトバンクのスマホだと必ずSIMロック解除しないと使えないのよね。
その通り。ただわたし個人的には必要かどうかにかかわらず乗り換えする場合はSIMロック解除しておくことをおすすめするけどね。
そうなの?
うん。後々また乗り換えることがあったときのことを考えるとね。それに海外旅行に行ったときなんかでもプリペイドSIMが使えるからSIMロック解除しておくと便利だよ。
通話オプションの比較
UQモバイルの「くりこしプラン」もmineoの「マイピタ」も通話料は同じですが、提供されている通話オプションはそれぞれ異なるので比較してみたいと思います。
電話をよく利用する人にとっては気になるところだよね。
うん。データ通信のサービスはいろいろ差別化されてるんだけど通話については通話オプションがポイントになってくるね。
◉UQモバイルの通話オプション
■通信パック(60分/月)
料金:550円/月
内容:最大60分/月の国内通話が定額。
■かけ放題(10分/回)
料金:770円/月
内容:国内通話が10分かけ放題。
■かけ放題(24時間いつでも)
料金:1,870円/月
内容:国内通話がかけ放題。
◉mineoの通話オプション
■mineoでんわ 10分かけ放題
料金:935円/月
内容:専用アプリ「mineoでんわ」からの10分間以内の国内通話が無料。
■通話定額サービス(30分)
料金:924円/月
内容:月間最大30分間定額で国内通話ができる。
■通話定額サービス(60分)
料金:1,848円/月
内容:月間最大60分間定額で国内通話ができる。
通話オプションはUQモバイルの方が安さが際立ってるね。
そうだね。mineoの「通話定額サービス(60分)」は1,848円なんだけど、UQモバイルではほぼ同じ金額の1,870円で「かけ放題(24時間いつでも)」が使えるよ。
通信速度の比較
通信速度も安さと同様に格安SIMを選ぶ上では重要なポイントです。ここではUQモバイルとmineo(マイネオ)の通信速度について比較してみましょう。
UQモバイルの通信速度が格安SIMの中でも一際評判が良かったのは以前からよく知られています。
ネットでの評判を見てみるとさすがにUQモバイルは通信速度においては概ね高評価です。
一方でmineo(マイネオ)は料金の安さを評価する声はありますが、通信速度の点では賛否あり。
やっぱりUQモバイルは安定感があるねー。
UQモバイルはMVNOだった頃から通信速度は優秀だったからね。サブブランドになったことで増々快適になるんじゃないかって言われてるよ。
mineoのデータ容量シェアサービス
mineo(マイネオ)には余ったデータ容量をみんなでシェアしたり、混雑する時間帯のデータ通信量を緩和したりするなど、他の格安SIMでは見られない独特のサービスが用意されています。
mineoのデータ容量シェアサービス
- パケットシェア
- フリータンク
- パケットギフト
- ゆずるね。
mineoにはユーザー同士で助け合うちょっと変わった独自のサービスがあるんだよ。
へー、これは面白そうね。
詳しくはこちらの記事を参考にしてね。
まとめ
UQモバイルとmineo(マイネオ)はどちらも料金的には格安SIMの中でも非常に魅力的な料金プランを提供しています。
安さではmineo(マイネオ)の方がやや上を行きますが、UQモバイルも通信速度の安定感では負けていない、といったところでしょうか。
また、料金や通信速度以外にも抑えておくポイントがありますね。以下に両者の有利な点をまとめているので参考にしてください。
ここはmineoの方がいい!
- UQモバイルより安い。
- ドコモ、au、ソフトバンクの3回線から選べる。
- 独自のデータ容量シェアサービスがある。
ここはUQモバイルの方がいい!
- 節約モード/高速モードの切替が無料。
- くりこしプランM/Lは容量超過時でも最大1Mbps。
- 通信速度が安定している。
- 5Gサービスが無料。
- 通話オプションが安い。
安さならmineo(マイネオ)、ネットの繋がりやすさならUQモバイルといったところかな。
節約モードとか通話オプションなんかも考慮して自分の使い方に合った方を選ぶといいね。
■各キャリアからUQモバイルへの乗り換え方法■