ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社が2020年末から2021年年明けにかけて新しい料金プランの導入とともに既存の料金プランも大幅に値下げを敢行。
またサブブランドについても見直しが行われ、こちらもこれまでにない基本料金の安さが実現しています。というわけでここではau、ソフトバンクのサブブランドであるUQモバイルとY!mobile(ワイモバイル)の料金プランを徹底比較してみたいと思います。
くりこしプラン vs シンプルS・M・L
ここではUQモバイル、Y!mobileそれぞれの音声通話付き料金プランである「くりこしプラン」と「シンプルS・M・L」を比較してみましょう。どちらも両者の主力の料金プランです。
まずはそれぞれの料金プランのデータ容量や月額料金など基本的な内容を見てみよう。
◉UQモバイル「くりこしプラン」
S | M | L | |
月額 料金 |
1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
データ 容量 |
3GB | 15GB | 25GB |
容量 超過時 |
最大 300Kbps |
最大 1Mbps |
最大 1Mbps |
通話 料 |
22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
くりこしプランは3種類あるのね。
うん。小容量、中容量、大(大よりの中)容量と、選びやすプランになってるね。
◉Y!mobile「シンプルS・M・L」
シンプルS | シンプルM | シンプルL | |
月額 料金 |
2,178円 | 3,278円 | 4,158円 |
データ 容量 |
3GB | 15GB | 25GB |
容量 超過時 |
最大 300Kbps |
最大 1Mbps |
最大 1Mbps |
通話 料 |
22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
こっちはY!mobileの「シンプルS・M・L」ね・・・ってUQモバイルの「くりこしプラン」にそっくりだね?
ほんと、金額とかデータ容量とか全く同じだよね。
基本料金ではUQモバイルが安い
比べやすいように「くりこしプラン」と「シンプルS・M・L」の月額料金をデータ容量別に表にして見てみましょう。
分かりやすいようにデータ容量別に月額料金を比較してみたよ。
どちらもデータ容量が同じだから分かりやすいね!
◉月額料金の比較
データ容量 | UQモバイル | Y!mobile |
3GB | 1,628円 | 2,178円 |
15GB | 2,728円 | 3,278円 |
25GB | 3,828円 | 4,158円 |
金額だけ見るとUQモバイルの方が安いんだね・・・
そうだね。Y!mobileは月額料金がUQモバイルより高い分、割引きで差をつけようとしてるみたいだよ。
◉月額料金以外の比較
データ容量 | UQモバイル | Y!mobile |
5G対応 | ○(夏以降) | ○ |
家族割 | なし(カウント可) | あり |
セット割※ | なし | あり |
学割 | あり | あり |
シニア割 | あり | あり |
節約モード | あり | なし |
繰り越し | あり | なし |
最低利用期間 | なし | なし |
※固定通信サービス(光回線など)とのセットでの割引き。
なるほどー。月額料金以外にもチェックしといた方がよさそうね。
シンプルS・M・Lは家族割、セット割が適用
Y!mobileの「シンプルS・M・L」は、ソフトバンクの固定固定通信サービスとセットになった「おうち割 光セット(A)」や、家族と利用することで2回線目以降が割引きとなる「家族割引サービス」が適用されます。
■おうち割 光セット(A)
固定通信サービス(「SoftBank 光」「SoftBank Air」など)とのセットで1,080円割引。
■家族割引サービス
家族で利用する場合、2回線目以降が1,080円割引。
UQモバイルにも似たような「UQ家族割」や「ギガMAX月割」っていう割引きサービスがあるんだけど「くりこしプラン」には適用されないんだよね。
なるほどー。
「おうち割 光セット(A)」または「家族割引サービス」を適用した場合のUQモバイル「くりこしプラン」とY!mobile「シンプルS・M・L」の月額料金の比較はこれね。
※「おうち割 光セット(A)」と「家族割引サービス」を併用することはできません。
データ容量 | UQモバイル | Y!mobile |
3GB | 1,480円 | 900円 |
15GB | 2,480円 | 1,900円 |
25GB | 3,480円 | 2,700円 |
Y!mobileの「シンプルS・M・L」はずいぶん安くなったね!
うん。ただちょっと注意点があるんだけど・・・
■おうち割 光セット(A)
固定通信サービスが「SoftBank 光」の場合、指定オプション(550円/月〜)の利用が必要。
■家族割引サービス
割引きが適用されるのは2回線目から。
うーん・・・ てことは、割引きを適用しても結局UQモバイルの「くりこしプラン」とはそんなに差がないのかな?
そこまで大きな違いはないだろうね。逆に1人で利用するならUQモバイルの「くりこしプラン」の方がおすすめってことだよ。
データ容量超過時の通信速度
「くりこしプラン」も「シンプルS・M・L」もデータ容量を使い切った場合は速度制限がかかり、以降のデータ通信は低速となります。
データ容量超過後のそれぞれの通信速度を見てみましょう。
料金プラン | 通信速度 | |
UQモバイル くりこしプラン |
S | 最大300Kbps |
M | 最大1Mbps | |
L | 最大1Mbps | |
Y!mobile シンプルS・M・L |
S | 最大300Kbps |
M | 最大1Mbps | |
L | 最大1Mbps |
データ容量超過時の通信速度は、UQモバイルの「くりこしプランS」、Y!mobileの「シンプルS・M・L」ともに同じです。
「くりこしプランS」「シンプルS」は最大300Kbpsまで制限されるんだね。
テキストだけのSNSとかだとまあ使えるけど、画像とか音楽は厳しいね。動画はもう完全にアウト。
一方でUQモバイルの「くりこしプランM」「くりこしプランL」、またY!mobileの「シンプルM」「シンプルL」はデータ容量を使い切った後でも通信速度が最大1Mbpsとなっています。
これはかなり大きなメリットだよ。1Mbpsなら画質を落とせば動画でもじゅうぶん観れるレベルだからね。
UQモバイルもY!mobileもこの点では違いはないみたいね。
うん。だけどね・・・ この後説明するけど「節約モード」と「データ容量の繰り越し」が、この容量超過後の通信速度に大きく関わってくるんだよ。
節約モードと高速モードの切替
UQモバイルにはアプリからスイッチをON⇔OFFにすることで、高速通信・低速通信を切り替えることができる機能があります。
◉ターボON/OFF
■概要
アプリでターボON(高速モード)~ターボOFF(節約モード)を切り替える。節約モードではデータ通信量を消費しない。
■料金
無料(標準で備わっている機能)
■節約モード時の通信速度
くりこしプランS:最大300Kbps
くりこしプランM:最大1Mbps
くりこしプランL:最大1Mbps
「高速モード」は通常の状態で、「低速モード」では通信速度が一定以下に抑えられる代わりにデータ容量を消費することがありません。
「低速モード」にしたときの通信速度は容量超過時の通信速度と同じなんだよ。
ということは「くりこしプランM」「くりこしプランL」なら「節約モード」でも最大1Mbpsでデータ通信ができるってことなのね。
その通り。これは大きなメリットで「くりこしプランM」「くりこしプランL」なら普段から「節約モード」を使ってデータ容量を貯めておくことができるってわけよ。
貯めるってどういうこと?
この後で説明するけど「データ容量の繰り越し」と組み合わせることで有効に活用できるんだよ。
データ容量の繰り越し
UQモバイルの「くりこしプラン」は当月に使い切れずに余ったデータ容量を翌月に繰り越すことができます。
UQモバイルはデータ容量の繰り越しができるんだね。Y!mobileにはこの機能はないのか・・・
データ容量を繰り越すには、なるべく節約してデータ容量を余らせる必要があるんだけど、そういう意味ではさっき説明したUQモバイルの「節約モード」が便利なんだよ。
そうか。無料で節約モードに切り替えられるし「くりこしプランM・L」なら節約モードでも最大1Mbpsだから普段からデータ通信量を抑えて使うことができるよね。
最低利用期間・契約解除料
UQモバイル「くりこしプラン」、Y!mobile「シンプルS・M・L」のどちらも「最低利用期間」「契約解除料」はありません。
いわゆる「〇年縛り」っていうのはないのね。
うん。なのでどちらも契約解除料とか解約違約金みたいなものはないよ。
通話オプションの比較
UQモバイルの「くりこしプラン」もY!mobile「シンプルS・M・L」も通話料は同じですが、提供されている通話オプションはそれぞれ異なるので比較してみたいと思います。
電話をよく利用する人にとっては気になるところだよね。
うん。データ通信のサービスはいろいろ差別化されてるんだけど通話については通話オプションがポイントになってくるね。
◉UQモバイルの通話オプション
■通信パック(60分/月)
料金:550円/月
内容:最大60分/月の国内通話が定額。
■かけ放題(10分/回)
料金:770円/月
内容:国内通話が10分かけ放題。
■かけ放題(24時間いつでも)
料金:1,870円/月
内容:国内通話がかけ放題。
◉Y!mobileの通話オプション
■だれとでも定額
料金:770円/月
内容:10分以内の国内通話が無料。
■スーパーだれとでも定額(S)
料金:1,870円/月
内容:10分を超える国内通話も無料。
UQモバイルの方が「通信パック(60分/月)」っていう通話オプションが1つ多いけど、あとの2つは同じだね。
そうだね。通話に関してはUQモバイルもY!mobilもそんなに違いはないんじゃないかな。
通信速度の比較
通信速度も安さと同様に格安SIMを選ぶ上では重要なポイントです。ここではUQモバイルとY!mobileの通信速度について比較してみましょう。
UQモバイルの通信速度が格安SIMの中でも一際評判が良かったのは以前からよく知られています。一方でY!mobileも通信速度の点では一定の評価があります。
ネットでの評判を見てみるとさすがにUQモバイルは通信速度においては概ね高評価です。
Y!mobileも通信速度に関しては評価するコメントが多く見られますね。
通信速度についてはUQモバイルもY!mobileも問題はなさそうだねー。
どっちも大手通信キャリアのサブブランドだから格安SIMの中では別格だと思っていいよ。
まとめ
UQモバイルとY!mobile(ワイモバイル)はどちらも料金的には格安SIMの中でも非常に魅力的な料金プランを提供しています。
またどちらも大手通信キャリアのサブブランドということもあり、通信速度という品質の面でも安定感があり高い信頼性を誇っています。
月額料金や割引きなどいくつかのポイントについて、以下に両者の有利な点をまとめているので参考にしてください。
ここはY!mobileの方がいい!
- 固定通信サービス(光回線など)とのセット割あり。
- 家族割あり。
ここはUQモバイルの方がいい!
- 月額料金はY!mobileより安い。
- 節約モード/高速モードの切替が可能。
- データ容量の繰り越しができる。
この2つから選ぶポイントはわりとシンプルで、1人で使うなら断然UQモバイルの方がおすすめだよ。
月額料金はUQモバイルの方が安いし、節約モードやデータ容量の繰り越しがあるもんね。
家族も使う場合、特に人数が多いならY!mobileのおすすめ度が上がってくるわね。
■各キャリアからUQモバイルへの乗り換え方法■