ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社が新しい料金プランの導入とともに既存の料金プランも大幅に値下げを敢行。
またサブブランドについても見直しが行われ、こちらもこれまでにない基本料金の安さが実現しています。
これを受けてMVNO各社も対応することが予想されます。というわけでここではUQモバイルとエキサイトモバイルの料金プランを徹底比較してみたいと思います。
※金額は税込
音声通話付き料金プランを比較
ここではUQモバイル、エキサイトモバイルそれぞれの音声通話付き料金プランを比較してみましょう。
エキサイトモバイルにはタイプの異なる料金プランがいくつかありますが「音声通話付き」であればおすすめの「でんわパックプラン」を取り上げます。また「でんわパックプラン」にも従量制と定額制があるのですが、ここでは定額制の「S・M・L」の3つを見てみたいと思います。
エキサイトモバイルのその他の料金プランや詳しい解説についてはこちらの記事を参考にしてね。
比較する料金プラン
■UQモバイル
くりこしプラン(S・M・L)
■エキサイトモバイル
でんわパックプラン
まずはそれぞれの料金プランのデータ容量や月額料金など基本的な内容を見てみよう。
◉UQモバイル「くりこしプラン」
S | M | L | |
月額 料金 |
1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
データ 容量 |
3GB | 15GB | 25GB |
容量 超過時 |
最大 300Kbps |
最大 1Mbps |
最大 1Mbps |
通話 料 |
22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
くりこしプランは3種類あるのね。
うん。小容量、中容量、大(大よりの中)容量と、選びやすプランになってるね。
◉エキサイトモバイル「でんわパックプラン」
S | M | L | |
月額 料金 |
2,915円 | 4,268円 | 7,678円 |
データ 容量 |
5GB | 15GB | 35GB |
容量 超過時 |
最大 200kbps |
最大 200kbps |
最大 200kbps |
通話 料 |
22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
エキサイトモバイルはどちらかというと小・中容量向けの料金プランかな?
そうだね。データ容量が増量できるオプションもあるから大容量を希望する人はオプションを使ってね、っていうことだね。
基本料金ではUQモバイルが優勢
比べやすいようにUQモバイルとエキサイトモバイルの月額料金をデータ容量別に表にして見てみましょう。
分かりやすいようにデータ容量別にそれぞれの料金を並べてみたよ。
これを見るとどっちがコスパがいいか分かりやすいねー。
データ容量 | UQモバイル | エキサイトモバイル |
3GB | 1,628円 | – |
5GB | – | 2,915円 |
15GB | 2,728円 | 4,268円 |
25GB | 3,828円 | – |
35GB | – | 7,678円 |
うーん、これはどう見てもUQモバイルの方が優勢なんじゃないかな・・・
そうだね。唯一同じデータ容量の15GBの料金を見ても明らかだし、容量を超過しても「くりこしプランM」「くりこしプランL」は通信速度が最大1Mbpsだからね。
無料通話(国内)
UQモバイルの「くりこしプラン」は電話をかけると月額料金とは別に通話料が発生します。これに対してエキサイトモバイルの「でんわパックプランS」「でんわパックプランM」にはそれぞれ3分、5分の無料通話が付いています。
つまり「でんわパックプランS・M」なら3分以内、5分以内の国内通話なら何度電話しても無料なんだよ。
よく電話を使う人にとってはこれは嬉しいサービスだね。
うん。月額料金が高くてもこれで元が取れるっていう人もいるかもしれないね
データ容量超過時の通信速度
UQモバイルもエキサイトモバイルもデータ容量を使い切った場合は速度制限がかかり、以降のデータ通信は低速となります。
データ容量超過後のそれぞれの通信速度を見てみましょう。
料金プラン | 通信速度 | |
UQモバイル くりこしプラン |
S | 最大300Kbps |
M | 最大1Mbps | |
L | 最大1Mbps | |
エキサイトモバイル | S | 最大200Kbps |
M | 最大200Kbps | |
L | 最大200Kbps |
データ容量超過時の通信速度は、UQモバイルの「くりこしプランS」が最大300Kbps、エキサイトモバイルは4種類全て最大200Kbpsとなっています。
これは正直ストレスを感じるレベルだよ。
テキストだけのSNSとかだとまあ使えるけど、画像とか音楽は厳しいね。動画はもう完全にアウト。
一方でUQモバイルの「くりこしプランM」「くりこしプランL」はデータ容量を使い切った後でも通信速度が最大1Mbpsとなっています。
これはかなり大きなメリットだよ。1Mbpsなら画質を落とせば動画でもじゅうぶん観れるレベルだからね。
データ容量を使い切ってもこれだけの通信速度があれば安心感があるよね。
高速・低速通信の切替
UQモバイルの「節約モード」とエキサイトモバイルの「高速データ通信ON/OFF」を比べてみます。どちらもスイッチをON⇔OFFにすることで高速通信・低速通信の切り替えを行うという機能です。
◉UQモバイル(ターボON/OFF:標準機能)
■概要
アプリでターボON(高速モード)~ターボOFF(節約モード)を切り替える。節約モードではデータ通信量を消費しない。
■料金
無料(標準で備わっている機能)
■節約モード時の通信速度
くりこしプランS:最大300Kbps
くりこしプランM:最大1Mbps
くりこしプランL:最大1Mbps
◉エキサイトモバイル(高速データ通信ON/OFF)
■概要
「エキサイトモバイルマイページ」から高速データ通信をOFFにすることで通信速度を最大200kbpsに制限する。OFFの状態ではデータ通信量を消費しない。
■料金
無料(標準で備わっている機能)
■節約モード時の通信速度
最大200kbps
これもけっこう大きなポイントだよ。データ容量の消費を抑えて節約することができるからね。
この機能ではUQモバイルに以下の優位点があります。
くりこしプランM・Lは節約モードでも通信速度が最大1Mbps。
低速でも通信速度が最大1Mbpsならストレスもそんなに感じないよね。
この後で説明するけどデータ容量の繰り越しと組み合わせるとさらにメリットが大きいんだよ。
データ容量の繰り越し
UQモバイル、エキサイトモバイルともに当月に使い切れずに余ったデータ容量を翌月に繰り越すことができます。
UQモバイルもエキサイトモバイルもデータ容量の繰り越しはできるんだね。
データ容量を繰り越すには、なるべく節約してデータ容量を余らせる必要があるんだけど、その点ではさっき説明したUQモバイルの「節約モード」が便利なんだよ。
そうか。「くりこしプランM・L」なら節約モードでも最大1Mbpsだから普段からデータ通信量を抑えて使うことができるよね。
最低利用期間・契約解除料
UQモバイルの「くりこしプラン」には「最低利用期間」「契約解除料」はありません。
いわゆる「〇年縛り」っていうのはないのね。
うん。なのでどちらも契約解除料とか解約違約金みたいなものはないよ。
スマホの契約をするときに気になるのが最低○○年間は使わなきゃいけないっていう決まりなんだよね。その期間内に解約すると違約金みたいなのを取られちゃったりとか。
実はエキサイトモバイルには最低利用期間と解約事務手数料があるので頭に入れておいてね。
一方、エキサイトモバイルの「でんわパックプラン」には最低利用期間と解約事務手数料が設定されているので注意が必要です。
「でんわパックプラン」の最低利用期間は利用開始日から12ヶ月後の月末日までと決められています。
(例)2020年4月15日に利用開始した場合
2020年4月15日~2021年4月30日が最低利用期間となる。
エキサイトモバイルの「でんわパックプラン」では最低利用期間内に以下の手続きを行うと解約事務手数料として10,450円が請求されます。
- エキサイトモバイルの解約
- MNP転出
- SIMの削除(音声通話機能付きSIMのみ)
- データ通信専用SIM/SMS機能付きSIMへの種類変更(音声通話機能付きSIMのみ)
ただし12ヶ月経った後に契約期間の自動更新はないから、その点は安心していいかな。
つまり最低利用期間を過ぎたらいつ解約しても解約事務手数料は発生しないってことね。
エキサイトモバイルはデータシェアが可能
エキサイトモバイルでは1つの契約のデータ容量を複数人(複数のSIM)で分け合うことできます。
エキサイトモバイルの「最適料金プラン」と「定額プラン」には「1枚コース」「3枚コース」を選ぶことができ、「3枚コース」ではデータ容量をSIMカード3枚で使用することができます。
「1枚コース」に比べて「3枚コース」の方が月額料金が高いのですが、SIMカード1枚あたりの料金は安くなるというわけです。
人数が増えると確かに料金は安くなるけど、1人が使えるデータ容量も少なくなるのよね・・・
それはその通りだね。「最適料金プラン」は15GBまでの従量制、「定額プラン」は50GBまでの定額制で細かくデータ容量が分かれてるから、使い方に合ったものを選ぶといいよ。
またSIMカード1枚あたり429円/月で追加することができ、最大5枚まで利用することができます。
最大5人でデータシェアすることができるってことか・・・
ただしこのプランはデータ容量の繰り越しができないのでその点は注意だよ。
エキモバでんわ利用で国内通話料半額
「エキサイトモバイル」の「でんわパックプラン」を契約すると「エキモバでんわ」というサービスが自動付帯されます。
これにより通常22円/30秒の国内通話が半額の11円/30秒で利用することができます。また国際通話料(日本⇒海外※)も10円/30秒となります。
※32ヶ国一律10円/30秒(非課税)
通話種別 | 通常時 | エキモバでんわ適用時 |
国内通話 | 22円 / 30秒 | 11円 / 30秒 |
国際通話 | ※1 | 10円 / 30秒(※2) |
※1 地域により異なる
※2 対象32ヶ国
「エキモバでんわ」を適用するには発信する際に下記の「0037ダイヤラー」アプリを使うと便利です。
0037ダイヤラー
Rakuten Communications Corp.無料posted withアプリーチ
アプリといってもIP電話じゃなくて電話回線を使ってるから音質は普通に電話するときと変わらないよ。
国際電話(日本⇒海外)も安くなるんだね。
アプリを使わない場合でも相手先電話番号の前に「0037692」をつけて発信(※)することで「エキモバでんわ」が適用されます。
※ 0037692 + 相手先電話番号
通話オプションの比較
UQモバイルもエキサイトモバイルも通話料は同じですが、提供されている通話オプションはそれぞれ異なるので比較してみたいと思います。
電話をよく利用する人にとっては気になるところだよね。
うん。データ通信のサービスはいろいろ差別化されてるんだけど通話については通話オプションがポイントになってくるね。
◉UQモバイルの通話オプション
■通信パック(60分/月)
料金:550円/月
内容:最大60分/月の国内通話が定額。
■かけ放題(10分/回)
料金:770円/月
内容:10分以内の国内通話がかけ放題。
■かけ放題(24時間いつでも)
料金:1,870円/月
内容:国内通話がかけ放題。
◉エキサイトモバイルの通話オプション
■3分かけ放題X
料金:759円/月
内容:3分以内の国内通話がかけ放題。
エキサイトモバイルは「3分かけ放題X」の1つだけなのか・・・
うん。でもエキサイトモバイルは「でんわパックプランS・M」に最初から3分、5分の無料電話が付いてるからね。
通信速度の比較
通信速度も安さと同様に格安SIMを選ぶ上では重要なポイントです。ここではUQモバイルとエキサイトモバイルの通信速度について比較してみましょう。
UQモバイルの通信速度が格安SIMの中でも一際評判が良かったのは以前からよく知られています。
ネットでの評判を見てみるとさすがにUQモバイルは通信速度においては概ね高評価です。
一方でエキサイトモバイルは評価する声もありますが、通信速度の点ではやや厳しい声も見られます。
やっぱりUQモバイルは安定感があるねー。
UQモバイルはMVNOだった頃から通信速度は優秀だったからね。サブブランドになったことで増々快適になるんじゃないかって言われてるよ。
まとめ
両者を比較すると、月額料金や通信速度など格安SIMを選ぶ上で重要な点ではUQモバイルの方がかなり優勢というのが分かりますね。
一方、エキサイトモバイルには「無料通話がある」「データシェアができる」といったメリットもあります。
また、料金や通信速度以外にも抑えておくポイントがありますね。以下に両者の有利な点をまとめているので参考にしてください。
ここはエキサイトモバイルの方がいい!
- 「でんわパックプラン」には無料通話がある。
- 複数SIMでデータシェアができる。
- 「エキモバでんわ」を使うと通話料が半額。
ここはUQモバイルの方がいい!
- UQモバイルの方が月額料金が安い。
- くりこしプランM/Lは容量超過時でも最大1Mbps。
- くりこしプランM/Lは節約モードでも最大1Mbps。
- 通信速度が安定している。
- 最低利用期間、契約解除料がない。
安さも通信速度もUQモバイルの方が上といったところかな。
う~ん、基本的なポイントを押さえるとそういう印象かな。でも電話を頻繁に利用する人にとってはエキサイトモバイルにもメリットがあるから、よく比べてみて自分の使い方に合った方を選ぶといいね。
■各キャリアからUQモバイルへの乗り換え方法■